母児の健康

妊娠中の食事・栄養と子供の嗜好

小浦ゆきえ

2015年4月のニュースから、気になったものを紹介します。
(国立健康栄養研究所 LINK de DIET 世界の最新健康・栄養ニュースより)

2つのニュースを紹介します。

どちらもラットなどによる動物実験なので、人でも同じことが起こるかどうかはわかりません。
でも、どちらも、妊娠中のお母さんの栄養の摂り方によって、子供の嗜好が変化するという共通した結果となっています。

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『ジャンクフード好きにさせる成長の2つの時期』

子供のジャンクフードへの嗜好に大きな影響を与える時期が2つあることがわかった。1つ目は母親の妊娠後期。そしてもう1つは、思春期
妊娠後期に母親が高脂肪・高糖分のジャンクフードを食べると、その子孫も高脂肪・高糖分に強い嗜好を持ち、その影響は妊娠初期より後期のほうが大きい。
思春期はオスとメスで反応が異なり、思春期に健康的な食事をすることでオスのジャンクフード嗜好は改善できるが、メスではできなかった。

ジャンクフード好きにさせる成長の2つの時期

妊娠中の過剰なビタミン摂取が子の食品選択を変える?

妊娠中の食事の内容によって仔ラットの食事の好みが変化したという報告。高用量の脂溶性ビタミン(耐容上限量を超えない範囲)を与えた場合、甘さへの好みが減少し、砂糖水をあまり飲まなくなった。食品の嗜好に関する快楽調節回路の発達には、多めの脂溶性ビタミンが必要かもしれないと結論付けている。

妊娠中の過剰なビタミン摂取が子の食品選択を変える?
どのような食事や栄養でどのような嗜好に変化するか、これから人での研究が進んでいくかもしれません。少なくとも、ヘルシーで、栄養素の不足がない状態だと、子供も健康を維持しやすい嗜好を持つことにつながりそうです。

<文 健康食品アナリスト 小浦ゆきえ>  著書 「男と女の子宝サプリ